プロ野球の二軍戦はどこで観られる? ファーム中継の視聴方法【2026 年】

二軍戦はどこで観られるか - まず結論

ドラフト上位で入団した新人の初登板、育成契約から支配下を目指す若手の打席、故障明けの主力の調整登板。ファーム (二軍) の試合には、一軍の順位表を追っているだけでは見えないドラマがある。ところが二軍戦は一軍と比べて中継で取り上げられる機会が限られてきたため、「観たいのにどこで観られるのか分かりにくい」領域でもあった。結論から書くと、2026 年 8 月時点で全 14 球団のファーム戦配信を公式に掲げているのは、スカパー!のプロ野球セットである。本記事では、まずファームが「14 球団」で構成される体制を整理し、そのうえで二軍戦を配信で観る方法、スマホアプリの使い方、申し込みの流れまでを 2026 年 8 月時点の公式発表に基づいて解説する。

ファームは 14 球団 - イースタンとウエスタンの体制

NPB のファームは、イースタン・リーグとウエスタン・リーグの 2 リーグ制で運営されている。長らく 12 球団の二軍だけで構成されていたが、2024 年にオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブがイースタンへ、くふうハヤテベンチャーズ静岡がウエスタンへ新規参入し、2026 年時点ではイースタン 8 球団・ウエスタン 6 球団の計 14 球団体制となっている。イースタンは読売・ヤクルト・DeNA・西武・ロッテ・日本ハム・楽天に新潟を加えた 8 球団、ウエスタンは中日・阪神・広島・オリックス・ソフトバンクに静岡を加えた 6 球団である。新規参入の 2 球団は一軍を持たないファーム単独の球団で、若手が実戦経験を積む場を広げる狙いから加わった。観る側にとってもこの拡大は球団数の増加以上の意味を持つ。従来の「12 球団の二軍同士」にはなかった顔合わせが生まれ、各球団の若手がファーム単独球団という「外の相手」と対戦する構図は、リーグ戦としての見応えを確実に増している。この拡大の経緯や制度設計の議論はファーム改革と二軍制度の変遷で、二軍という組織が選手をどう育てているかはNPB ファームシステムの構造で詳しく扱っているので、制度面に興味があればあわせて読んでほしい。

全 14 球団のファーム戦配信 - スカパー!プロ野球セット

二軍戦の視聴経路として 2026 年 8 月時点の軸になるのが、スカパー!のプロ野球セットである。公式サイトのファーム特設ページは「全 14 球団のファーム戦配信」を掲げており、前節で整理したイースタン・ウエスタンの全球団が対象に含まれる。プロ野球セットはもともと一軍のセ・パ 12 球団公式戦を試合終了まで全試合生中継すると公式に掲げるサービスで、その守備範囲がファームにまで及んでいる形だ。料金は月額視聴料 4,504 円にスカパー!基本料 429 円を加えた構成 (いずれも税込・2026 年 8 月時点の公式サイトの案内)。また、申し込み月は加入料・基本料・視聴料が 0 円になる案内が公式サイトに掲載されている (2026 年 8 月時点)。一軍の全試合網羅と二軍 14 球団の配信を 1 契約でまかなえるのが特徴で、「応援球団の一軍も二軍も追いたい」「他球団の注目若手も観たい」という観方に向く。一軍中継を含む各サービスの全体比較はプロ野球中継はどこで観られる? 放送と配信サービスの全体像にまとめている。

二軍戦をスマホで観る - プロ野球セットアプリ

ファーム戦は配信が軸になるため、テレビの前にいなくてもスマホで追える。視聴の流れは、申し込み時にスカパー!メンバーズ ID を登録し、プロ野球セットアプリにログインするというもので、スマホでの視聴にはログインが必要と公式サイトが案内している (2026 年 8 月時点)。アプリには一軍・二軍の放送・配信スケジュールが掲載され、観たい試合をワンタップで視聴できる。個人成績 53 項目を収録した選手名鑑も備わっており、二軍戦で知らない若手が出てきたときに、その場で成績を確かめられるのはファーム観戦と相性がいい。スタメン発表の通知機能もあるが、こちらは一軍公式戦のみが対象で、二軍戦は対象外である点は覚えておきたい。通知は予告先発・チャンス・得点といった項目のカスタマイズに対応し、チャット機能は一部試合のみで提供される。また、配信はスマホ専用というわけではない。アプリにはキャスト機能があり、対応するテレビにつなげば大画面での視聴もできる (いずれも 2026 年 8 月時点の公式サイトの案内)。平日昼に行われることの多い二軍戦を外出先から追いかけ、帰宅後は続きを大画面で観る。そうした柔軟な観方ができるのは配信ならではである。

申し込みから視聴開始まで

申し込みには B-CAS カードまたは ACAS の番号が必要で、公式サイトも事前の準備を案内している。番号はテレビやレコーダー本体、または挿入されている B-CAS カードで確認できるので、手続きの前に控えておくとつまずかない。テレビで観る場合の流れは、①チャンネルを CS161 に合わせて映るかを確かめる、②プロ野球セットを申し込む、③視聴開始、という 3 段階で公式サイトが案内している。申し込み完了から視聴開始までは最大 30 分かかる場合があるとされており (2026 年 8 月時点)、観たい試合の当日に思い立っても間に合いやすい。なお、テレビでの視聴には CS を受信できるアンテナ等の環境が前提になる。集合住宅では共用アンテナで最初から映るケースもあるため、まずは CS161 が映るかどうかの確認から始めるのが早道だ。スマホ中心で観る場合も契約は同じで、申し込み時にメンバーズ ID を登録し、アプリにログインすれば視聴の準備が整う。

配信と球場のあわせ技 - ファーム観戦の楽しみ方

二軍戦の面白さは、勝敗そのものよりも「人」を追うことにある。ドラフトで指名された新人が一軍のマウンドに立つまでの過程、育成契約の選手が支配下登録を勝ち取るまでの積み重ねは、ファームの試合を続けて観ている人だけが立ち会える物語だ。育成選手がどのような環境・待遇でプレーしているかは育成選手の待遇問題で掘り下げている。また、配信で普段の試合を追いつつ、機会があればファームの本拠地へ足を運ぶのもすすめたい。二軍の球場は一軍より選手との距離が近く、練習の様子まで見えることが多い。ファーム専用の施設がどのような場所かは、2025 年に尼崎で開業した阪神の新拠点を扱った阪神ファーム尼崎の育成力が参考になる。一軍の順位争いが佳境に入る夏場は、ファームでも支配下登録の枠や昇格をめぐる競争が激しさを増す時期で、二軍戦の見応えはむしろ高まる。配信で選手の顔と名前を覚えてから現地へ行くと、ファーム観戦の解像度は一段と上がる。

注意点 - 内容は変わり得る

最後に注意点を 2 つ挙げる。第一に、放送・ライブ配信の内容や形態は予告なく変更される場合があると公式サイトに明記されている。観たい試合・球団が決まっている場合は、契約前に公式サイトの配信スケジュールで対象を確かめておくのが確実だ。第二に、本記事の料金・サービス内容は 2026 年 8 月時点の公式発表に基づく実例であり、執筆後の変更を反映するものではない。申し込みの直前には必ず公式サイトで内容を確認してほしい。二軍の試合を日常的に観られる環境は、14 球団に広がったファーム体制とあわせて、プロ野球の「育つ過程」を楽しむ観方を大きく広げてくれるはずだ。