年俸調停

概要

年俸調停 (正式名称は参稼報酬調停) とは、選手と球団の契約更改交渉が合意に至らない場合に、選手の申請を受けてコミッショナーが構成する参稼報酬調停委員会が適正年俸を裁定する制度である。2009 年の野球協約改正で、この委員会はコミッショナーから独立した中立機関として位置づけられた。双方が希望額とその根拠を示し、委員会が選手本人と球団の役職員から事情を聴いたうえで、委員長が決定額を統一契約書に記入する。一方の提示額をそのまま採る「最終提示額仲裁」は MLB の方式であり、NPB で過去に妥結した例はいずれも双方の希望額の間に収まる金額だった。NPB では年俸調停の申請件数は少なく、多くの場合は調停に至る前に交渉で合意する。調停が注目を集めるのは、大幅な減俸を提示された主力選手が不服を申し立てるケースである。MLB の年俸調停制度はより体系化されており、サービスタイム 3 年以上 6 年未満の選手に調停権が与えられる。NPB の制度は MLB と比較して利用頻度が低く、選手の交渉力が相対的に弱い構造にある。

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