概要
監督は、プロ野球チームの現場における最高責任者であり、試合中の采配、選手起用、戦術決定からシーズン全体のチーム方針に至るまで、勝敗に関わるあらゆる判断を下す立場にある。NPB では監督の権限と責任は極めて大きく、チームの成績が低迷すればシーズン途中であっても解任されることは珍しくない。監督の役割は多岐にわたる。試合中は先発投手の交代時期、代打・代走の投入、継投策、守備シフトの指示など、刻一刻と変化する状況に即座に対応しなければならない。試合外では、コーチ陣との連携、若手選手の育成方針の策定、フロントとの戦力補強に関する協議など、組織運営者としての手腕も問われる。NPB の歴史において、名監督と呼ばれる人物は独自の哲学を持ち、チームに明確な色を与えてきた。野村克也の「ID 野球」はデータに基づく緻密な野球を標榜し、落合博満の「オレ流」は勝利至上主義を貫いた。王貞治はダイエー・ソフトバンクを常勝軍団に育て上げ、星野仙一は闘志むき出しの采配でチームを鼓舞した。監督の采配は時に激しい批判にさらされるが、それは監督という職が結果で評価される厳しい世界であることの裏返しでもある。