地上波黄金時代
1960〜1990 年代、NPB の試合中継は日本のテレビ文化の中心だった。特に巨人戦のナイター中継は視聴率 20〜30% を記録し、日本テレビの看板番組だった。長嶋茂雄、王貞治の ON 時代から、原辰徳、松井秀喜の時代まで、巨人戦の中継は日本の夜の娯楽の定番だった。しかし、2000 年代に入ると視聴率は急落し、2006 年には巨人戦の地上波中継が大幅に削減された。視聴率低下の原因は、娯楽の多様化、巨人一強時代の終焉、若年層のテレビ離れなど複合的である。
CS・BS 放送の時代
地上波中継の減少に伴い、NPB の試合中継は CS (衛星放送) や BS 放送にシフトした。スカイパーフェクTV! (現スカパー!) は全試合中継を売りにし、コアなファン層を獲得した。各球団も独自の放送チャンネルを持つようになり、巨人は日テレジータス、阪神はスカイ A、ソフトバンクは HAWKS TV といった専門チャンネルが誕生した。CS・BS 放送は地上波に比べて視聴者数は少ないが、熱心なファンに向けた深い内容の中継が可能になった。
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ネット配信の台頭
2010 年代後半から、NPB の試合中継はネット配信へと大きくシフトした。DAZN は 2017 年から NPB の試合配信を開始し、パ・リーグ TV やベースボール LIVE といったサービスも登場した。ネット配信の最大の利点は、場所や時間を選ばずに試合を視聴できることにある。スマートフォンでの視聴が一般化し、通勤中や外出先でも試合を楽しめるようになった。2024 年時点で NPB の試合視聴の主流はネット配信に移行しており、地上波中継は日本シリーズやオールスターなど限定的なイベントにとどまっている。
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放送ビジネスの未来
NPB の放送ビジネスは転換期にある。ネット配信の普及により、放映権料の構造が変化している。MLB は放映権料が球団収入の大きな割合を占めるが、NPB の放映権料は MLB に比べて低い水準にとどまっている。NPB が放映権料を増加させるためには、コンテンツの魅力向上と国際市場の開拓が必要である。大谷翔平の MLB での活躍により、日本の野球への国際的な関心は高まっており、NPB の試合を海外に配信するビジネスチャンスが広がっている。